フライパンの孔食(クレーター状のくぼみ)発生原因とその防止法について

新日鐵住金(株)からの調査結果報告に基づき、下記の通り、説明させていただきます。
(1)孔食の発生メカニズム
孔食は、局部的に金属表面の保護被膜が破壊されることによって生じます。
孔食発生部では、Fe2+のイオン濃度が増大します。そして、Fe2+の拡散速度が遅いため、孔食内部の電気的中性を保つために、溶液内の陰イオン(Clなど)が泳動します。そしてClが孔食部内で濃化します。ClはFeの活性溶解を促進し、被膜修復を困難にしますので、孔食速度はますます増大します。このようなことから孔食は、自己触媒反応といえます。孔食の発生場所は、保護被膜の欠損部が起点になることが多く、また環境でいえば、次のような条件の場合と言えます。
・中性~アルカリ性環境で、保護被膜を破壊するハロゲンイオン(NaClなど)が存在する場合。
・強アルカリ性環境(pH13以上)。
従って、孔食の発生・進行のしやすさは、金属成分に起因するのではなく、金属の表面の性状と環境によります。
(2)フライパン上の孔食の発生原因
極フライパンの場合、フライパン表面に窒化鉄層が形成されていますので、フライパンの使い方が適切でない場合は、上述のメカニズムによって孔食が発生しやすくなります。 孔食が発生しやすくなる「使い方は」下記の2種です。
a)調理時に、フライパン表面を傷つけるような扱い(調理器具でフライパンを叩く、激しく擦る)を行った場合。
b)塩分や酢分を使用する料理を行った後、フライパンに、その料理を長時間保存した場合。
c)a)のフライパンで、b)の使い方をした場合、とくに孔食が発生しやすくなる。
(3)孔食を防ぐためには、フライパンを下記のように手入れして下さい。
①調理前には、必ず油返しを行い、鍋に油をよくなじませておくこと。
②調理後は、すみやかに、料理を器や保存容器に移すこと。
③調理後は、フライパンを湯でよく洗浄すること。
④洗浄後、よく乾燥させること。
⑤食用油を塗布すること。

以上
株式会社リバーライト